遠いアフリカの地で生まれた伝統料理
皆さん、こんにちは！
今回はクスクスに関する雑学をご紹介します！
クスクスは北アフリカのマグリブ地域を代表する伝統的な料理で、その独特な食感と風味から世界中で
愛されています。
古代ベルベル人の手によって生み出されたこの料理は、数千年の歴史を持ち、イスラム文化の拡大とともに
アラブ世界全体に広がりました。
現在では、クスクスはフランスをはじめとするヨーロッパでも一般的に食され、多くの人々の食卓を
彩っています。
本記事ではクスクスの起源と歴史、その製造方法、そしておいしい調理例について詳しく紹介します。
クスクスの深い魅力と豊かな文化を知り、ぜひご家庭でも楽しんでみてください。
クスクスの起源
クスクスは北アフリカのマグリブ地域、特にモロッコ、アルジェリア、チュニジア発祥の伝統的な料理です。
その起源は古代ベルベル人の文化にさかのぼり、紀元前2000年頃には存在していたとされています。
クスクスは小麦粉を水で湿らせて小さな粒状にしたもので、主にデュラム小麦が使用されます。
ベルベル人の間で広く食され、その後、周辺地域へと広まっていきました。
クスクスの歴史
古代での広まりと定着
クスクスはベルベル人によって北アフリカ全域に広まり、地域の主食として定着しました。
ベルベル人の遊牧生活に適した保存性の高い食品として重宝されました。
中世での広まり
イスラム教の拡大とともに、クスクスはアラブ世界全体に広まりました。
特にアンダルス地方（現在のスペイン）でも人気を博しました。
この時期、クスクスはイスラム文化の象徴的な料理となり、祝祭や宗教行事で重要な役割を果たしました。
近代での定着
クスクスはフランスの植民地時代を通じてヨーロッパにも広まり、特にフランスでは多くの家庭料理として、
定着しました。
フランスの影響を受けた地域では、クスクスはレストランや家庭の食卓で一般的に提供されました。
クスクスの製造方法
クスクスの製造は、伝統的な手法と現代の工業生産方法の両方があります。
伝統的な製造方法
- 小麦粉の準備
主にデュラム小麦を使用し、小麦粉に少量の水を加えて湿らせます。 - 粒状にする
湿らせた小麦粉を手でこね、細かい粒状にします。
この工程は「サフフ」と呼ばれ、熟練の技術が求められます。 - 乾燥
粒状になったクスクスを乾燥させます。伝統的には日光で乾燥させる方法が用いられます。
- ふるい分け
乾燥したクスクスをふるいにかけ、均一な大きさの粒に整えます。
工業生産方法
工業生産では機械を使って小麦粉を湿らせ、粒状に成形し、乾燥させる一連のプロセスが行われます。
大量生産が可能で、品質も均一に保たれます。
クスクスの調理例
クスクスは通常、蒸して調理されます。
専用の蒸し器「クスクシエ」を使い、数回に分けて蒸し上げるのが一般的です。
以下では、具体的な調理例を示していきます。
クスクス・ロワイヤル
クスクスの代表的な料理で、肉（鶏肉、ラム肉、ソーセージなど）や野菜（にんじん、ズッキーニ、ナス
など）をたっぷりと使い、スパイスで風味を付けた一品です。
クスクスサラダ
調理済みのクスクスを冷やし、トマト、きゅうり、パプリカ、ミントなどの新鮮な野菜と和え、レモン汁や
オリーブオイルで味付けしたサラダです。
クスクスの語源
クスクスという名前は、アラビア語の「كسكس」またはベルベル語の「seksu」から派生したとされてます。
どちらも「よく砕いた」または「細かくした」という意味です。
世界遺産に登録
クスクスの伝統的な製造方法と食文化は、2020年12月16日にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
これによって、クスクスが持つ文化的価値と重要性が世界的に認識されました。
栄養価
クスクスは低カロリーで高炭水化物の食品であり、エネルギー源として優れています。
また、デュラム小麦を使用するため、たんぱく質やビタミンB群も豊富です。
多様な食文化
クスクスは、地域ごとに異なる調理法やレシピが存在します。
モロッコでは甘い味付けのクスクスが人気で、アルジェリアやチュニジアでは辛いスパイスを使ったクスクスが一般的です。
おわりに
クスクスはその歴史的背景や製造過程、そして様々な調理方法から、ただの食材以上の存在として私たちに
語りかけます。
北アフリカの伝統と風味を感じながら、クスクスを楽しむことは、異文化の魅力を味わう素晴らしい体験です。
次回の食事には、クスクスを取り入れてみてはいかがでしょうか？
新たな料理のレパートリーとして、そして食卓に異国の風を運ぶ一品として、クスクスはきっとあなたの
食生活に新たな彩りを加えてくれることでしょう。
以上となります！お読み頂きありがとうございました！
こんな雑学が知りたい！などリクエストがありましたら、是非コメント欄にお寄せください！
参考元
- AFP BB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3321824
